原付旅行南九州 1600km & 種子島 H2A F-3 No.5

鹿児島港へ

桜島~鹿児島フェリー

朝早くYHで出会った原付二人組みといっしょに鹿児島へ渡る。種子島、屋久島行きフェリーは同じターミナルなのだ。ターミナルに入ってがらがらのベンチで種子島行き乗船券の発売をしばし待つ。屋久島行きはそこそこ人が集まってきた。車以外なら一日前でも大丈夫、乗れそうです。チケット発売の列に並ぶと前にいた中年夫婦がフェリーにどこから乗るのか尋ねていた。「駐車場横にある貨物船の近く?」確認していたが、その貨物船みたいなのがフェリーだった。種子島行きの方が出航が早くYHで会った彼らと「じゃあ、2日後に。」と言ってターミナル内で別れる。

うむむ、フェリーの前に来ると屋久島行きとの格の違いを感じる。塗装は剥げ気味で生活感漂ってます。車の搬入口が1ヵ所しかなく、しかも横付け、貨物船にしか見えない。内装は実家の近くで瀬戸内海往復してるフェリーみたいだった。妙に落ちついて、2等客席でごろごろ過ごす。

種子島へ上陸

ロケット型の灯台

港ではロケット型の灯台が歓迎してくれた。で、フェリーは搬入口が1ヵ所なので出る時はもちろん待たなければいけない。鹿児島ナンバーのマスコミ車両がちらほら並んでる。待ちながら隣のバイクをひょいと見ると同県ナンバーだった。うぉう、狭いなぁ。しかし、なんだか話かけるタイミングを失い、そのまま上陸してしまう。

宇宙科学技術館

昨日のYHで打ち上げ前日になると、種子島宇宙センター内にある宇宙科学技術館は立ち入り禁止規制がかかると聞いていた。いきなり行くぜ・・ってフェリー乗り場から約50kmもある。原付で来てよかった。走り始めてすぐ感じた、本州とは違うような暑さ。休憩でバイクを止めるとこんがり焼けそう。道脇の狭い木陰に逃げ込み地図を眺める。種子島は鹿児島から続く国道58号線が中心を走り、北側から西之表市、中種子町、南種子町の3つの街があり宇宙センターは、一番南の南種子町にあります。さとうきび畑の横をのどかに進んだ。

スタートから4日目。海の向こうにちらちら見えていた施設を目の前にしたとき、鳥肌が立った。

種子島宇宙センター

組立棟(VAB)

ロケットが入っている組立棟(VAB*1)が見える。至る所にあるNASDAのロゴ、ロゴ付きの車両がここまで来たんだと感じさせてくれた。はやる気持ちを押えて技術館へ向かう。打ち上げ2日前だからもっとばたばたしているのかと思いきや見える範囲(*2)ではそんなに忙しそうではない。延期ってニュースも流れてこないから不具合なくスケジュール通り進んでいるんだろう。

H2ロケット

技術館はとてつもなく広い芝生の広場にあり、木陰でお弁当食べてる家族もいる。子どもに手を振り返すと溝に落ちそうになった。基地みたいなイメージがあったけど全然違う。見える範囲はなんだかボロいぞ。いざ、突撃。昨日の空自基地でも思ったけどあまり国民の関心のない(?)組織は印象を良くしようと日々がんばっているのだなぁ。展示品、内容ともにかなり充実してます。館内では衛星フェアリング(*3)やエンジンをしげしげと覗き込む。

打ち上げを体験できるシアターで一人燃え上がる。H2からH2Aの発射の様子が妙にノリのいい音楽でテンポ良く編集されているからたまりません、もうめろめろ。でも実際の打ち上げを見た後だとものたりないだろうなあ。あの音と衝撃は表現できないと思う。外で横たわるH2の前で記念写真を撮る、全体が入る位置にセルフタイマー用のポールが立っているんだけど、遠いのでロケットまで近づけない。

ロケット見学場所チェック

帰りぎわにロケット見学場所のオフィシャルマップを頂く、見てみると見学ポイントは3ヵ所。

  • 長谷展望公園
  • 前之峯グラウンド
  • 宇宙ヶ丘公園

でした、まず一通り見て回ろうか。

趣味的補足説明

*1:Vehichle Assembly Building
ロケット組み立てるところ、尋常な大きさではないそうな、入ってみたい。
*2:種子島宇宙センターは8.64平方キロ
東京ドーム185倍の敷地があって、その中に技術館、組立棟や射点がある。一般の人は敷地内を通ってる道を通行できる。メインの道はチェックとか無く普通の道と同じ。もちろん組立棟とかには行けなく、遠くから眺めるだけ。
*3:ロケットの先につく衛星を守るためのカバー。
衛星の形、重さによって様々なタイプがある。