原付北九州 800km No.4

大雨の平戸

『しみるぅ~。』

あげとワカメ、少々のねぎが浮いているだけのみそ汁。しかし、ちゃんと朝食をとっていない冷え切った身体に熱がまわり、血糖値が上がっていくのがわかった。お腹が一杯になると『せっかくここまで来たんだ、平戸まで行こう。』こう決めて店をでた。外の雨は強くなっている。半ヘルで眼鏡という出で立ちなのでいざ走ってみると雨粒で前が見えない。20km/hぐらいでそろそろ走る。とりあえずの目的はオランダ商館跡にした。靴までぐしゃぐしゃなのに資料館などは入れまい。

平戸で大雨

平戸市内に入ると台風並みの豪雨となった。身体を穿つような勢いの雨。坂道は川となり、水溜りは広く深く成長し建物の雨どいはごぽごぽ音を立てて水が流れている。顔を流れる雨はちょっとしょっぱい。地図を出すのもおっくうになり勘で走る。なぜか山道に入った。これはあきらかに違うぞ、と思いひき返す。観光地図で確かめるとさっき広場だと思って通りすぎたのが商館跡らしい。行ってみると芝生の広場で井戸跡かなんかの石組みがあるだけだった。

建物があると信じていたので期待を裏切られた。もういいや、平戸を後にする。雨はやみそうにない、依然勢力を保ったまま。R204を佐世保へと南進。佐世保の東にある『波佐見温泉』を目標とする。さりげなく家を出てから風呂に入っていない。温泉、温泉とつぶやきながら撃走。ここまで降られると濡れるのはどーでもよくなった。むしろ笑える。

軽くピンチに

途中、あまりにも寒くなり屋根付きのバス停に避難する。近くにあった自販機で暖かいお茶を買い体温を上げる。なんとか佐世保に到着。雨は小降りになってきた。同時に、お茶が効いたのかトイレに行きたくてたまらない。「濡れてるからこのまま出してもいいかな?」人ととしてどうかと思う考えが頭をよぎる。いよいよマズイなと思った時、中央公園の標識がッ!信号はやく変われッ、コラ。微妙に震えながら信号待ち。

素晴らしいシフトチェンジで加速しつつ左折。トイレらしき建物を発見すると即座に道脇にモンキーを止め駆込む。がさがさがさ、じーっ、もひとつ、じーっ

せーーふぅぅぅぅうわはぁぁぁぅ

助かったぁ、危ねぇところだった。

寝床を確保

佐世保はトイレ休憩しただけぱらぱら降る雨の中17時頃、波佐見温泉に到着。温泉でさっぱり。食料の買出しついでに近くの店で「このあたりにキャンプ場はありますか?」と尋ねるがなさそうな雰囲気だ。う?ん、しゃあない進むか。とりあえず燃料補給をするために走ってると偶然、テント張るのになかなかいい河川敷を発見。

河原で一泊

即決定。(一見、危なそうな河川敷ですが、中州ではなく、堤防まで2、3mだったので安全と判断しました。中州にテント張るのは絶対ダメ。)ガソリン入れた後、コンビニでビール、いも焼酎、弁当買って河川敷にテントを張る。ふふふテントを張ればこっちのものさ。一通りテント内を片付けて、ラジオを付けて、ビールをあおる至福の瞬間。「今日の無事に乾杯っ。」続いて芋焼酎に、おっこいつはウマイ。

ほろ酔いになった頃、付けっぱなしのラジオからは、海援隊の「送る言葉」が流れてきた。1番はなんとなく覚えていたんですが、2番の歌詞

「初めて愛した人は?今はもぉいない?♪」(←うろ覚え)

こんな大振りの右ストレートいつもなら避けれるんですが 直撃、足にきました。

泣いてないぞっ。

本日:152.8km走行、4854円使用