原付北九州 800km No.2

いきなりメインディッシュ

道なりに進むと小高い丘に上がって行った。道は広く整備されている、しかし観光客の姿は見えない。どちらかというと新興住宅地のようだ。青々とした草原のなかにポツンとそれがたっている。入れないように周りはフェンスで囲まれていた。「花を植えています」と看板。足元でパンジーが小さく咲いていた。

旧日本国有鉄道志免(しめ)鉱業所

『旧日本国有鉄道志免(しめ)鉱業所』

圧倒的な存在感。しばし見とれる。いきなりメインディッシュのような気もするが目的達成。次の場所へ向かおう。道端の人に見られるのにも慣れてきた。笑ってくれる人、大好きです。福岡を超えて田舎道になった。道沿いのビニールハウスからはいちごの甘い香りが漂ってきた。

唐津競艇場で青島さんを探す

唐津といえば競艇場。そして青島さんはどこに?コホンッ。しかしまぁ場違いな格好だ。30リットル一杯詰め込んだザックをどうするか悩んだけど結局持って入ることにした。バイクに乗っているときは荷台に置く感じで背負っているのでそんなには重さを感じない。でも、歩くととんでもなく重いのだ、よたよたしながら観客席へ。

ちょうど、第十レースが始まるところだった。競艇初体験、デジカメを用意。三泊四日全体で200枚以上写真を撮ったけど、後から見るとほとんどが競艇の写真、何しに行ったのやら。

初めて実物を見たけど、思ったよりボートが大きく、客席側を走り抜けるとき、うなりをあげるエンジン。ひき波に揺れる後続のボート達、選手は上で小刻みに重心を移動させバランスをとっている、すごいよ。これは面白い、鳥肌が立つほどの大興奮。また競艇見に行くぜいと誓い、競艇場を後にした。

唐津城

次に唐津城へ。おっちゃんが駐車場代サービスしてくれた、唐津大好き。城に上がるのにエレベーターとか書いてあるけど、有料。それじゃ歩きましょう。高校生(♀)が部活動で城への石段を使ってトレーニングしていて「こんにちは?」とあいさつされる、少々照れます。

唐津

上にはすんなりと着いた。これじゃあ、松山城のほうがきついぞ。そして、やっぱり入城料いるのか?城の中なんてどこもいっしょだよなぁ、としばし悩んだけど、せっかくだから入ることにした。310円なり。

おおっ!隠れキリシタン関連でお椀の裏に十字が彫られているもの、仏さんの足裏に十字を彫っていたりと、なかなか興味深い、社会の教科書で見ただけだからね。妙に刀も充実していて、楽しい。

天守閣からは虹の松原が見える、海岸に青々とした松林がずらっと。海、真っ白な砂浜、松原のコントラストが美しい。こういうの遠くから見たほうがいいんだろう。川と海に挟まれた唐津の町もおもしろい、一日がかりでゆっくり見たい街だ。展示品けっこうぱしゃぱしゃ撮ってましたが『写真撮るな』との張り紙を帰りに発見。フラッシュたいてないからいいよね?縮尺のおかしい城下町ジオラマがなんともおかしかった。写真ございますが、自粛いたします。

キャンプ場へ

キャンプ場を確保するために波戸岬へ向かう。途中、奇岩(立神岩)の看板を見つけたので寄り道。薄暗い岩場の海岸に段状の岩がそびえたっている。一通り見渡たす。灰色の空、灰色の海、灰色の岩・・天気が悪くなってきた。いやな感じだ。岩場にそろえられたサンダルが想像をかき立てる。ブルブルっ。先を急ごう、明るいうちにテントを張りたい。

夕方になると急に心細くなる、宿泊地の決まっていない一人旅。日が暮れるのは寂しい。あれは二年前のGW、中国地方MTBソロツーリングはそれに耐えられなかった。電話で「迎えに行こうか?」という親の一言に甘えてしまい、ドライブついでに親が来てくれたのだった、まことに恥ずかしい。しかし、今度は違うはず。

チェックしていたキャンプ場に向かう。17時30分、キャンプ場には管理人がいなかった。しかたない、明日、許可取ればいいやとテントを立てる。近くのスーパーでビールとおつまみを買ってきた。米を炊いて、レトルトカレーをつくる。それではいただきます。こんな旨いビール久しぶりだった。いや、初めてに近い感覚。一缶しか買わなかったのをくやみ、明日は強い酒も買おうと誓うのであった。

奇岩(立神岩)

ふぅ、一息ついたところで、i-modeで天気チェックする。明日は天気が崩れるらしい。まいったな。

本日:196.5km走行、8216円使用