原付北九州 800km No.1

玄海灘を見つつ快走

早朝でよかった。R199って片面三車線だよ。三桁代の国道なのにほとんど高速道路、さすが小倉。車が少なくてほっと胸をなでおろした。なにせこちらは笑えるほど荷物を満載したモンキー、乗ってる人もこれまた荷物満載なのだ。

旅のきっかけは一枚の新聞記事。おいおいこんなものあるのかよ?とあっけにとられた。場所は・・福岡?けっこう近いぞ、そして、せっかく行くのだから平戸、長崎まで足を延ばそうか、と欲張ってみる。予算と時間を計算するとMTBでは無理、これは原付だね。2、3日前からばたばた準備をしてフェリーの予約も完了、出発とあいなったのであります。

若戸大橋

朝日を背に浴びながら道の隅っこを西へ快走する。若戸大橋の改札口のおっちゃんに「どこまでいくと?」と聞かれる。おお?、博多弁だ、博多弁。「長崎まで。」と答えると、やはり驚かれる。コンビニで朝ご飯をすまし、海沿いを走る。太陽が顔を出した、背中だけがぽかぽかと暖かい。正面は寒い・・鼻水が、ずずずっ。フリース着てきてよかった。寒いので国道脇にある地味な神社などに寄り道をしつつデジカメでぱしゃぱしゃ写真を撮りながらのんびりと。

しばらく進むと、交通安全の神様(宗像大社)を発見、これは寄らねばなるまいと足を伸ばす。正直、パンクの直し方もわからないので神頼みである。誰もいない境内でパンパンと手を合わせこの旅の安全を願う。ここらへんの車にはみんな宗像大社のステッカーが貼られてた。ご利益ありそうかな。

履歴書を書く男

午前10時すぎ、受ける風も冷たく無くなってきた。さて、そろそろやることしておこうか、と道横の公園へとハンドルを切る。履歴書だ。旅準備が忙しくて書くヒマが無かったのだ。一応就職活動中の身、やれることはしておかないと。これを書き上げれば自由、自分のおもむくままの旅だ。ベンチに座って一気に書き上げる、地元の人にいぶかしげに見られたけど、まぁいいでしょ。福岡から投函完了。スッキリした気分で福岡県志免町を目指す。さすがに都会だぜ、福岡。だましだましモンキーを走らす。ルールは守ったつもりです、はい。

履歴書を書く男

見えた。道の正面に異様な建物。灰色の建物が山影から頭を出している。あきらかにサイズがおかしいのだが、特に気にすることもなく、道を行き交う車が不思議。向うから見れば、道端にモンキー止めて写真撮ってる俺も異様なんだろうな。あまりにも目立つのでもう地図はいらない。ひたすらそこを目指す。

灰色の建物