台湾の日本式家屋

台湾に残っている日本式の家屋は大抵廃墟で壁に覆われていて、屋根瓦しか見えない。ここは壁が低いなと思ったら部屋の中に明かりが見えた。

日本のNikonへ、日本で購入したD700を台湾のNikonで修理できるかを聞いてみたところ「できるが保証期間内でも有償になる」とのこと。台湾から日本のNikonに修理依頼するのは不可能だった。そりゃそうだ。手間がかかって輸送中のトラブルも発生しそうなサポートはできませんわ。故障したD700をEMSで日本へ送って家族に対応してもらうコストを計算すると1万元と出たので、台湾のNikonに修理依頼を出して1万元以下なら台湾で修理をする。1万元を大幅に超えるのならEMSかJALのマイルを使うことに決定する。

D700のヒミツ

基本的に仕事ばかりしているのでカメラネタばかりになります。すみません。海外生活なので現地のご飯でも載せればいいんですが、コンビニとビュッフェ式の弁当屋さんを繰り返すのみで特別書くことがない。カメラばかり気にしてつまんない生活をしてるねぇと思われそうですが、仕事がそこそこ面白くなってきたのでそれなりに充実しております。ようやく仕事ということがわかってきた気がする。

D700+Nikkor 24-70mmとOlympus E-3+ZD14-54mmを比べるとE-3の方が使いやすい。E-3はそれなりに適当に操作しても手ぶれ補正やらでフォローしてくれる。D700は、ピント位置、絞り、シャッタースピード、等々を調整しないとあっさり手ぶれもするし、ピントが妙なところにあったヘンな画が出てくることもある。でも、すべての設定がぴったりハマった時はほれぼれする画になり、注目して欲しい被写体を浮き上がらせることもできる。背景のボケ具合はE-3では体験できなかったもの。2kg近くあって持ち運びが不便なカメラを使ってしまうのは、今まで使ってきたカメラで一番良い画が出てくるから。

D700を使ってて気づいたのだけど、車に例えるとE-3はAT車でD700はMT車なんだ。D700に物理的なボタンがたくさん付いているのは周囲の状況を自分で判断して素早く操作するMT車の証でしょう。んー、MT車好きとしては燃えてきた。絶対モノにしてやる。

今後の予定をつらつらとメモっておく。優先順位1番は望遠レンズを購入することで、手持ちレンズの望遠側が70mmまでなのでさすがにカバーしておきたい。私の撮りたい被写体に望遠レンズを使うモノはあまりないのでほどほどのモデルを選ぶ。候補は2つ。

SIGMAは2万円ぐらいと大変手軽なのですが、フルサイズで使っている人が少ないみたいで情報が集まらないので、Nikon純正レンズを選ぶ確率が高そう。というかほぼ決定。続いてカメラを運ぶバッグが必要。今はLowePro Inverse 200 AWの仕切りをすべて外して使っている。スピードライト600、D700に24-70mmを付けたセットがギリギリ入っている。ジュラルミンのハードケースでも買えば?と助言されたので、ハードケースも視野に入れて探してます。アウトドア好きとしてはハードケース=ペリカンだ。サイズを計算して考えてみよう。

広角レンズも欲しいところですがZD11-22mmですら使えこなせなかったので優先順位は低め。広角側は24mmがあるから足りている。そして、昔、デザイナーのインタビューかなんかで、50mmだけを使って素晴らしい写真を撮るカメラマンがいると読んだことがあり、それを目指してみたい。

境界線

家の上部だけあの世みたいな色合いになってしまった。変な光源があったのか。

日本で補充してきたのんびりゲージが底をついて通常モードに移行中。そろそろ掃除をせねばならない。

夜中に10分歩いてスーパーに行くだけで汗がしたたり落ちる。まだまだ台湾は夏ですよ。終わらない夏と言いたいところですが、1月頃になると湿度の高い芯まで冷える寒さになり、台湾の冬は雨が続くうっと暗くて精神にくるヤバさ。台湾に常夏イメージを持っていると倍率ドン!さらに倍で心に響く。最初の冬は曇り空が永遠に続くかと思い憂鬱でしたなぁ。現地の人に台湾は晴れないのか?って聞いちゃった記憶がある。暑いからって冬場に台湾へ観光にくるのは間違いで、台風に出会わなければ今ぐらいの季節が観光にピッタリだと思います。耐えられない暑さではなく、雨も少なく透明感溢れる晴れっぷりが続く。

ナノクリ、ナノクリ

2006年は「6万円もするレンズなんて買えません」なんて言ってたんですが、2010年にはあっさりと「AF-S NIKKOR 24-70mm F2.8G ED」を購入してしまう。この4年間で、レンズを買うなら最初っから高いものを買った方が良いと学習した。中途半端なモノを買ってしまうと上を見て悶々としてしまうし、買い足してしまうと合計金額が大きくなる。いっそのこと買わないか、一番良いモノを買った方が精神衛生上良くて、性能も満足するのです。

おぼろげにNikonのレンズが転がってた記憶があったので、調べてみると24-120mmでした。すごい重かったはず。

街道をゆく 40 台湾紀行

夕方の基隆港を中正公園から見下ろす。基隆の中正公園は日本統治時代に台湾八景のひとつに数えられたところで、司馬遼太郎の「街道をゆく 40 台湾紀行」にも話が出ています。

「街道をゆく 40 台湾紀行」を読了する。現地で読むと臨場感があって染み入ってくるために、旅のお供にオススメ。「魂魄」と名付けられた章は・・個人に絡まってくる歴史の重さに泣いた。久々に司馬遼太郎を読むと、全体のおもしろさはもちろんのこと、参考にした膨大な資料の量に圧倒され、文章表現の豊かさにメモを取ってしまう。漢字の意味を調べるために辞書を引いたのなんて久しぶりで、とことんプロの仕事だ。Webで時間を潰すのではなくて良い本を読まねばないけないなぁ。決して難しくない単語の組み合わせなのに著者の感情が私の中にスッと入ってきた表現をメモする。

このさびしさの始末に、しばらく困った。
移ってきたときの悲しみが、まだ乾かずにいる。

天使と悪魔

夜中に撮影してて閉店した市場に迷い込む。ムッと来る古い油と香辛料の臭い。

土日ともシゴトー。なんで私だけ働いてるのー、とトサカに来てたんですが、文句を言ってないでより効率的な良い方法を探すべきとクールダウンする。そして見つけた。月曜から動けるように下ごしらえしよう。

今月の帰国に合わせて、構図の本とカメラを買うか悩み中。構図の本は購入が確定で、カメラは買わずに貯金しろっ、と左肩の上に乗っている小さな白い天使が言うのですが、久々に帰国するんだから、買ってもいいじゃん!と右肩の黒い人が財布の紐をゆるめるワケ。ワケ、なんてかわいく言ってる場合じゃねぇ。

構図の本(「巨匠に学ぶ構図の基本―名画はなぜ名画なのか?」)は天母のジュンク堂にあるんでは?と探してみると見つかった。ジュンク堂は海外とは思えない守備範囲の広さがステキだ。早速購入する。

台風接近中

2つの台風に挟まれている台湾は、どしゃぶりの一日でフィルムを現像に出しに行けずじまい。

なんか重要な話を聞いた気がする Σ(゚Д゚;≡;゚д゚)

「アンリ・カルティエ=ブレッソン ---20世紀最大の写真家」 クレマン・シェルー 著を読了。マグナムやライフなどの様々な写真家の写真を見て印象に残ったのはブレッソンでした。ブレッソンはそもそも絵描きになりたくて、アンドレ・ロートが開設した絵画アカデミーに通ったことがあり、そこで構図の重要さを知ったとのこと。写真以外にも、映画を撮ったり、WWIIで捕虜になって逃げ出したり、最後の30年間は絵を描いて暮らしていたそうな。 「私が愛着をいだいている写真は、2分間以上人が見ることができる写真だ」・・・私も今後の人生でそれに値する写真を1枚撮りたい。あ、これって目標になるかも。

基隆港の夕景

今週も、家と会社の往復だけですよ、と気づいて15:56台北発の鈍行に乗って基隆へ行ってきました。午前中雨が降り、夕方の基隆もパラパラと雨が落ちて天気が悪く、雨男をやっちまったかと焦ったけどすぐに止んだ。よしよし。写真向きの日で、ダイナミックに雲がうねる夕焼けは三脚を持って行ったかいがあるというもの。観光地を2~3カ所回るつもりが、夕日の変化に見とれていると他の場所へ行く余裕ができなかった。晴れの日の写真も欲しいし残りの観光地は次回持ち越しだ。

回って回って同じ位置

できるだけ人のいないタイミングで撮影してみる。台湾は派手で良い。

ジュンク堂で本をレジに持って行くと、バーコードが付いてなくてレジを通らなかった。何人かの店員さんが集まってきて、本をひっくり返して相談タイムが始まる。購入した本は「日本発狂(手塚治虫)」でした。中国語で「狂」って単語は・・同じ漢字&同じ意味でありますね。あああ。

朝方、FM10を持って台北駅まで歩く。フルサイズなのに小さいねぇと思いながら、ネコ、花、路地、うなだれてるリーマンなどなど36枚を撮りきった。来週、現像に出してみよう。

気づいたらLeica M6かZeiss Ikonを探している。定期的に欲しいカメラがDSLR→レンジファインダーとループするので、消耗品のデジカメを買い換えるぐらいならフィルムのレンジファインダーを1台買ってもいいかなー、と。ただ、FM10からZeiss Ikonに乗り換えても20万円かけて100g軽くなるだけ。カーボンパーツの前に身体を絞れ、みたいなツッコミが聞こえる。

FM10をFM3Aに換える手もあるか。イイカモ。

軸ブレ補正中

コシナが発表したマイクロフォーサーズ用のNokton 25mm F0.95が欲しい。夜中にHDR用の撮影をしているとマニュアルフォーカスがなんかいいんですよね。構図とピントを合わせることでファインダー(ライブビュー)の中に集中して周りが静まり、いぶかしげに眺める周りの人が消える感覚というか。

このレンズはマニュアルフォーカスなので、一定ライン以上のカメラor写真好きの人を狙っていると思われ。で、今のオリンパスのマイクロフォーサーズ機にはハイエンド機がないので、このレンズを使うのはバランスが悪いのではないか。フォトキナでフォーサーズを見捨てるな、とグチグチ言っていた人々(私を含めて)を黙らすものが発表されるのでは。私は今後のオリンパスにまったく期待していなかったけど、こんなマニアックなレンズが登場してくるからには何かあるんではないか?と思い始めてきた。コシナがこのレンズを出すと決めたのは「こういうカメラ好きユーザ向けのを作ってますから、コシナさんもひとつ協力をお願いします。損はさせません。」みたいなやりとりがあっても良い気がする。

ここんとこ写真集を見たり、頭をしぼって、私が撮りたいものは「街並」や「生活している人」と出てきた。おぼろげにテーマが見えてきたような感覚。まぁ、ありとあらゆるモノを上手く撮りたいのですけど。

最近、少しばかり軸のブレが減った気がする。