原付北九州 800km No.6

ベッドは公園のベンチ

防波堤の上からぼ~っと軍艦島を眺める。妙に島の近くを走っているプレジャーボートが見えた。島から視線をそらし荷物をいじったりして、また島に目をやるとその船はいなくなっていた。もしかして上陸したのだろうか、事前に集めた軍艦島内部の様子が目に浮かんだ。

さぁ、ここにいてもしょうがないや、来た道をひき返す。同じ道をまた走るのはもったいなくてイヤなんだけど、今回ばかりは仕方ない。そして、長崎市内まで戻るとまたも雨が降り始めた。次は悪名高き諫早湾へ向かう。

鷹島以来の迷子。諌早市に入ってから看板がさっぱりわからない。行く先をマイナーな町村名で書かれても地元の人以外わからないつーの。地図で確認するも正確な場所がつかめない。もっと考えてください諫早の行政機関。納得がいかないまま脱出は成功してしまう。

迷子で時間無駄に使ったうえ、また雨だし、これ以上心を汚すのはどーかと思いあえて堤防を気にせずに走る。

諫早湾

気にしない時に限ってあっさりありました、あの堤防。『関係者以外の立ち入りを禁ズ』で堤防まで行く道路には車止めとかバリケードがいっぱい、ノルマンディーさながらです。しかたないので横道から海沿いに出て写真をパチリ。

さぁ、キャンプ場へ行こう。雲仙温泉だ、今日の寝床だ。雲仙岳へと登山開始する。

モンキーの限界が

今まで、朝イチでもキック一発でエンジンがかかり別に何の異常もなかったモンキーでした。過信してました。雲仙岳中腹であえなくエンジンストップ、うんともすんとも言わなくなりました。雨の中噴出す冷たい汗、まわりは林、マイナーな県道だったので何も無い。ローでじわじわ上がっていたのでオーバーヒートだと思い近くの公園に入って落ちていた空き缶に水を入れエンジンを冷却する。(帰って聞くところによると急激にエンジンを冷やすと固まって完全に壊れることがあるらしいです、注意。)20分前後の戦いの後、エンジン復活、かかったッ!

「いよっしゃぁ!」とひとり叫ぶ。あまりのうれしさに空き缶持って帰るところだった。

モンキーの限界

で、さすがに雲仙岳登るのをあきらめて山を下りる。これでちょっと戻った所にあった温泉にはいかず島原市の島原温泉を頼りにしたのが運の尽き。ホテルはあるのだけど温泉だけの施設が見つからない。真っ暗になった島原市で見た温泉は、足だけつける足湯でしたとさ。

市内なのでテント立てる場所も見つからず、カッパ着て、荷物背負って、濡れないようにゴミ袋につつまれたテント、寝袋、マットをもって熊本行きフェリー乗り場横の公園のベンチに居座る。

この格好ぎりぎり・・・いやアウトだ。飯作る体力もなく、あまっていたおつまみの柿ピーをばりばり食べて、残っていた焼酎を飲んで早々に寝てしまう。

野宿

雨は降り続いたままだ。
本日:215.4km走行、1548円使用